双子の入院付き添いは交代制|残った1人の段取りが本番
📖 この記事の目次
- この記事の担当は「入院が決まったあと」です
- まず知ってほしい:付き添いは「看護の代わり」ではない
- 2024年から、付き添う家族の環境への配慮が明文化された
- 双子の入院がきついのは、家庭に「二正面作戦」が立つから
- 交代制の組み方:24時間を「時間帯」で切って持つ
- 決めておく5項目
- 病院側と自宅側は、数日ごとに入れ替える
- 残ったもう1人:やることを増やさず、いつも通りを死守する
- 自宅側でやること・やらないこと
- 「ママがいい」に、パパが1人で耐える時間について
- 付き添う親の持ち物:子どもの荷物より、自分の荷物が抜ける
- 仕事との調整:見通しを出せない前提で伝える
- 祖父母に頼むときの注意:抱っこを一手に引き受けさせない
- 親自身の睡眠と食事は「工程」に入れる
- お金まわりで、先に確認しておく3つ
- ① 自治体の子ども医療費助成(いちばん先に見る)
- ② 高額療養費制度
- ③ 領収書は全部とっておく
- 我が家の話:意識が飛びそうだった付き添いと、それでも妻のほうがきつかった
- よくある質問(FAQ)
- Q1. 双子の片方が入院。もう1人は誰に見てもらえばいい?
- Q2. 付き添いは必ずしないといけないの?
- Q3. 付き添いがきつすぎて、涙が出ます。おかしいですか?
- Q4. 残ったほうの子に、入院のことをどう説明すればいい?
- Q5. 上の子・下の子を病院に連れて行ってもいい?
- Q6. 入院が続くと、仕事はどうすれば?
- まとめ:付き添いは、耐えるものではなく割り当てるもの
- 📚 あわせて読みたい
※本記事はプロモーションを含みません。
「双子の片方が入院になった。もう1人はどうすればいいの」
「付き添いがきつい。でも代わってくれる人がいない」
双子家庭の入院は、他の家庭と決定的に違う点がひとつあります。入院した子の付き添いと、残った子のワンオペが、同じ日に同時に立ち上がるということです。片方の親が病院に張り付いた瞬間、家に残るほうは自動的に一人で回すことになります。
我が家も、そこで一度潰れかけました。
・付き添いは24時間を1人に貼り付けない。最初にやるのは荷造りではなく「誰が・いつ・何時間持つか」を紙に書くことです
・双子家庭の本番は残ったもう1人のほう。ここを無計画にすると、入院が終わる前に家庭のほうが先に崩れます
・制度上、付き添いは病院の看護の代わりではありません。「私がやらないと」と背負う必要はなく、しんどければ病棟に相談していい立場です
・親の睡眠と食事は「余裕があれば」ではなく作業工程。付き添う家族の困りごとの1位は、実際に「十分な睡眠が取れない」でした
・祖父母に頼むときは「抱っこ担当」を丸投げしない。うちはこれで、おばあちゃんが腱鞘炎になりました
病状・治療・薬・付き添いの要否・面会の可否など、医療とその病院のルールに関わることは、すべて主治医と病棟看護師の指示が最優先です。この記事は医療の判断を一切しません。ここに書いてあることと病院の指示が食い違ったら、迷わず病院の指示に従ってください。
この記事でわかること:
- 付き添いは義務なのか、という制度上の前提(公的な一次情報から)
- 1人で背負わないための交代制の組み方と、決めておくべき5項目
- 双子家庭の最大の難所である「残ったもう1人」のワンオペ設計
- 付き添う親自身の持ち物リスト(子どもの持ち物は病院の指示が最優先)
- 仕事の伝え方・祖父母への頼み方・お金まわりで先に確認しておくこと
この記事の担当は「入院が決まったあと」です
当ブログには近い話の記事が何本もあるので、先に交通整理をします。開く場所を間違えると、しんどい時間を無駄にしてしまいます。
| いまの状況 | 開く記事 |
|---|---|
| 入院が決まった/付き添いが始まった | この記事 |
| 発熱と病気が回り続けてしんどい | 双子の0-3歳は、本当に病気祭りだった |
| 熱は下がったのに機嫌が戻らない | 双子の発熱、熱が下がってからが本番 |
| 退院後、家でワンオペをどう回すか | 双子のワンオペは段取りで回る |
| もう気持ちが限界 | 双子ワンオペの限界は気合でなく人手不足 |
まず知ってほしい:付き添いは「看護の代わり」ではない
付き添いをしていると、必ずこう思い始めます。「私がちゃんと見ていないと」「ナースコールを押すのは申し訳ない」。
ここは、思い込みで自分を追い込まないでほしい部分なので、公的な決まりのほうを先に置きます。
保険医療機関及び保険医療養担当規則 第十一条の二:「保険医療機関は、その入院患者に対して、患者の負担により、当該保険医療機関の従業者以外の者による看護を受けさせてはならない。」
基本診療料の施設基準等に関する通知:「看護は、当該保険医療機関の看護要員のみによって行われるものであり、当該保険医療機関において患者の負担による付添看護が行われてはならない。ただし、患者の病状により、又は治療に対する理解が困難な小児患者又は知的障害を有する患者等の場合は、医師の許可を得て家族等患者の負担によらない者が付き添うことは差し支えない。なお、患者の負担によらない家族等による付添いであっても、それらが当該保険医療機関の看護要員による看護を代替し、又は当該保険医療機関の看護要員の看護力を補充するようなことがあってはならない。」
読み解くと、こういうことです。
- 入院中の看護をするのは病院の看護要員。これが原則
- 小さい子どもの場合は医師の許可を得て家族が付き添える(できる、という位置づけ)
- そして、その付き添いが看護の代わりや人手の埋め合わせになってはいけない
つまり、親の付き添いは「そばにいて安心させる役」であって、看護を肩代わりする役ではない。ここを勘違いすると、親は際限なく自分を追い込みます。呼ぶべきときにナースコールを押すのは、遠慮ではなく本来の使い方です。
2024年から、付き添う家族の環境への配慮が明文化された
もうひとつ、知っておくと交渉しやすい話があります。令和6年度(2024年度)の診療報酬改定で、厚生労働省の資料に次の内容が明記されました。
小児入院医療管理料において、小児の家族等が希望により付き添う場合は、当該家族等の食事や睡眠環境等の付き添う環境に配慮することを規定する。
出典は厚生労働省「令和6年度診療報酬改定の概要(医科全体版)」です(記事末尾にリンク)。
「親が寝られない・食べられないのは仕方ない」ではなく、配慮すべき対象として国の資料に書かれているということ。だから、寝具のこと、シャワーのこと、食事のことは、看護師さんに聞いていい。図々しさではありません。病院ごとに設備の限界はありますが、聞かないと分からないことばかりです。
双子の入院がきついのは、家庭に「二正面作戦」が立つから
一般的に語られる付き添いのしんどさに加えて、双子家庭にはもう一段あります。
【病院側】入院した子の付き添い。24時間・慣れない環境・親も眠れない
【自宅側】残った子のワンオペ。食事・登園(登校)・お風呂・寝かしつけを1人で。しかも「ママ(パパ)がいない」ことに本人が不安定になる
大人が2人しかいない家庭で、この2つを同時に埋めると、両方が1人体制になります。交代要員がゼロの状態が何日も続く——これが双子の入院が特別にきつい構造です。
しかも、残ったほうの子も体調を崩しやすい時期であることが多い。片方が入院している最中に、もう片方が発熱する。これが起きると、自宅側の親は詰みます。
だから、双子の入院で最初にやるべきなのは荷造りではありません。人の割り当てです。
交代制の組み方:24時間を「時間帯」で切って持つ
我が家がたどり着いた考え方は、シンプルです。「気づいたほうがやる」をやめて、時間で区切って持つ。夜泣きの回し方と同じ発想です(双子の夜泣きが2人同時にも同じことを書きました)。
決めておく5項目
| 決めること | 具体例 |
|---|---|
| ① 誰が入るか | 父・母・祖父母・きょうだい・親戚など、名前を全部書き出す。3人以上いれば回り方が変わる |
| ② いつ交代するか | 「夕方」ではなく時刻で決める。曖昧にすると、交代待ちの側が休めない |
| ③ 交代のときに何を渡すか | 着替え・その日の様子のメモ・帰りの荷物。渡す物を固定すると、引き継ぎが1分で済む |
| ④ 自宅側の担当 | 残った子の食事・送り迎え・寝かしつけを誰が持つか。病院側と同じ濃さで決める |
| ⑤ 全員が休む日 | 数日続くなら、「この日はこの人が完全に寝る日」を先に確保しておく |
とくに②です。「そろそろ行くね」で回そうとすると、待っている側は永遠に気を張ったままになります。営業の仕事でも同じで、納期が曖昧な仕事はチーム全員の集中力を削ります。時刻を切るだけで、待つ側は「それまでは休んでいい」と分かる。これが効きます。
病院側と自宅側は、数日ごとに入れ替える
同じ人がずっと病院、同じ人がずっと自宅、という固定は避けたほうがいい。理由は2つあります。
- 病院側の疲労は蓄積型で、本人が気づかないうちに限界を超える
- 自宅側の子が「片方の親にしか会えない」状態が続くと、こちらも不安定になる
ただし、入れ替えのタイミングと面会のルールは病院によって全く違います。入れ替えを前提に予定を組む前に、必ず病棟に確認してください。
残ったほうの子を病院へ連れて行けるかどうか(きょうだいの入室可否・年齢制限・時間帯・感染症流行期の制限)は、完全に病院ごとのルールです。良かれと思って連れて行って断られると、子どもにも余計な負担がかかります。行く前に必ず病棟へ電話で確認してください。
残ったもう1人:やることを増やさず、いつも通りを死守する
ここが双子家庭の本番です。
自宅側で頑張りすぎる人ほど、「寂しい思いをさせないように」と特別なことをしてしまいます。気持ちはよく分かります。でも、親が1人しかいない状態で新しいことを足すと、確実に破綻します。
我が家の結論は逆でした。いつも通りを守るほうが、子どもは落ち着く。
自宅側でやること・やらないこと
| やること | やらないこと |
|---|---|
| 起きる→食べる→出る→帰る→風呂→寝るの順番を変えない | 埋め合わせのお出かけ・特別なイベント |
| 園・学校へ「きょうだいが入院中」と一言伝える | 「いい子にしててね」と我慢を求める言い方 |
| 「◯◯は病院にいる。◯日くらいで帰るって先生が言ってる」と事実だけ伝える | 分からない見通しを勝手に約束する |
| 夕食は冷凍・惣菜・レトルトに全振り | 手作りにこだわる |
| 風呂・寝かしつけは手順を固定して短縮(ワンオペ風呂の手順/一人での寝かしつけ) | 完璧な家事 |
園や学校に伝えておくのは、地味ですが効きます。普段と違う様子が出たときに、先生が理由を知っているだけで対応が変わるからです。「大変ですね」と言ってもらえるだけでも、親のほうが少し楽になります。
「ママがいい」に、パパが1人で耐える時間について
自宅側がパパの場合、ほぼ確実に来ます。「ママがいい」。
これは、パパが嫌われているわけでも、力不足でもありません。いつもと違う状況で不安になった子が、いちばん慣れた相手を呼んでいるだけです。正面から説得しても勝てないので、我が家は「そうだね、ママ今日は病院なんだ」と否定せずに受け止めて、次の行動に移すで通しました。
そして、これはパパ側にはっきり言っておきたい。ここで折れて自宅側を投げると、家庭の二正面作戦は本当に崩壊します。父親の分担については我が家の5つの分担ルールにまとめました。
付き添う親の持ち物:子どもの荷物より、自分の荷物が抜ける
子どもの持ち物は病院から指示が出ます。そちらが最優先です。抜けるのは、いつも親自身の物のほうでした。
| 分類 | 具体的に |
|---|---|
| 電源 | モバイルバッテリー・長めの充電ケーブル(コンセントがベッドから遠い) |
| 睡眠 | アイマスク・耳栓・薄手の羽織り。照明と物音は自分で対策する前提で |
| 衛生 | 歯ブラシ・洗顔・タオル・ドライシャンプー・スリッパ(脱ぎ履きしやすい物) |
| 食料 | 個包装の食べ物・水筒。売店が閉まる時間帯があるので、非常食は先に置いておく |
| 記録 | メモ帳とペン。先生の説明を書き取る用。頭が回らない時ほど紙が効く |
| 現金 | 小銭。売店・自販機・洗濯機・乾燥機で使う場面がある |
| 気を保つ物 | イヤホン、読むもの。何もしない待ち時間が想像以上に長い |
設備(簡易ベッドの有無、寝具の貸し出し、シャワーの使用可否、洗濯機、家族が使える食事の手段)は病院によって本当にバラバラです。入院が決まった時点で、病棟に「付き添いの家族が使えるものを教えてください」と聞くのが最短です。前述のとおり、付き添う家族の食事や睡眠環境への配慮は国の資料に明記されているので、聞くことをためらう必要はありません。
仕事との調整:見通しを出せない前提で伝える
働きながらの付き添いで難しいのは、「いつまで」が自分で決められないことです。
私は営業部長として、部下から急な家庭の連絡を受ける側でもあります。その立場から言うと、いちばん困るのは休むことではありません。状況が分からないまま連絡が途切れることです。
伝え方は、これで十分でした。
- 事実:「子どもが入院しました。付き添いが必要です」
- 今わかっている範囲:「退院日はまだ分かりません。分かり次第すぐ連絡します」
- 受け渡し:「今日中に、動いている案件の状況を共有します。急ぎは◯◯さんへ」
- 次の連絡タイミング:「明日の朝、また状況を連絡します」
見通しを盛らないこと。「たぶん2日で戻れます」と言って戻れないほうが、職場の信用を削ります。分からないものは分からないと言って、代わりに連絡の頻度を約束する。これで大体の職場は回ります。
有給・看護休暇・時間単位取得・在宅勤務など、使える制度は勤務先で違います。しんどい最中に調べるのは無理なので、元気なうちに一度だけ就業規則を見ておくのが、いちばん効く準備です。
祖父母に頼むときの注意:抱っこを一手に引き受けさせない
ここは、我が家の失敗をそのまま書きます。
双子が喘息で入院したとき、我が家は完全な総力戦になりました。私と妻だけでは足りず、おばあちゃんにも入ってもらいました。本当に助かりました。
そして、おばあちゃんは腱鞘炎になりました。
抱っこです。不安がる子を抱えて、あやして、また抱えて。孫のためなら断らない人だから、頼めば頼むだけ引き受けてくれる。私たちは目の前を回すのに必死で、「その人の体がもつのか」を計算に入れていませんでした。
助けてもらう側が忘れがちなことを、はっきり書いておきます。
- 祖父母世代は、体の負担が翌日に出る。その場では平気そうに見える
- 「抱っこ担当」を固定しない。抱っこは短時間で回す。座って一緒に過ごす時間と分ける
- 頼む内容を具体的に言う。「手伝って」ではなく「◯時から◯時まで、家で一緒にいてほしい」
- 抱っこ以外の頼みごとを先に渡す。買い物・洗濯・食事の用意なら、体を痛めにくい
- 「無理しないで」は効かない。こちらが具体的に線を引く
祖父母だけではありません。ファミリー・サポート・センターや自治体の一時預かりなど、身内以外の手を先に確保しておくほど、身内の体が守れます。頼り方そのものについては双子ママ、もっと周りに頼っていいにも書きました。
親自身の睡眠と食事は「工程」に入れる
付き添っている親が何に困っているか。中央社会保険医療協議会(中医協)に提出された実態調査に、はっきり出ています。
1位 十分な睡眠が取れない …… 52.9%
2位 他の家族の世話ができない …… 47.1%
3位 付添い者自身の体調管理 …… 41.2%
4位 家族(患者)の容体の急変 …… 38.2%
5位 満足な食事が取れない …… 35.3%
(厚生労働省 中医協 総-5「入院患者の家族等による付添いに関する実態調査概要について」2022年8月31日)
2位が「他の家族の世話ができない」47.1%。まさに、双子家庭で残ったもう1人の話です。しんどいと感じているのはあなただけではありません。
同じ調査では、付き添っていた人の64.1%が母親、父親は7.7%でした。また、付き添いを始めたきっかけとして53.8%が「病院側からの依頼」と答えています。
※この調査は回答数が少なく(患者家族等調査の回答は41件、設問により有効回答は34〜39件)、全国の平均値として読むものではありません。それでも、「付き添いのしんどさは睡眠と食事に集中する」という傾向ははっきり出ています。
だから、こうしてください。
- 交代の時間が来たら、家事をせずに寝る。洗濯も片付けも後回しでいい
- 食べる時間を予定に書く。「余裕があれば」では一生来ない
- 自宅側の親も、同じルールで休む。病院側だけが疲れているわけではない
親が倒れたら、二正面のどちらも止まります。親の休息は、家族全体の稼働率の話です。
お金まわりで、先に確認しておく3つ
入院中にお金の心配まで重なると、本当に消耗します。落ち着いたタイミングで、この3つだけ確認してください。
① 自治体の子ども医療費助成(いちばん先に見る)
こども家庭庁の令和6年度調査(令和6年4月1日現在)では、全ての都道府県および市区町村が、こどもに係る医療費の助成を実施していました。対象年齢は、市区町村で最も多いのが通院・入院ともに18歳年度末(高校生年代)まで。ただし所得制限・一部自己負担・償還払いか窓口無料かは自治体ごとに全く違います。「(お住まいの市区町村名) 子ども医療費助成」で確認してください。
② 高額療養費制度
1か月の窓口負担が上限額を超えた分が戻る仕組みです。マイナ保険証を使うか、事前に「限度額適用認定証」を用意しておけば、窓口で上限額を超える分を支払わずに済みます。なお2026年8月から自己負担限度額の見直しが行われています。金額の区分は所得によって変わるので、実際の上限額は加入している健康保険(協会けんぽ・健康保険組合・国民健康保険など)に確認してください。
③ 領収書は全部とっておく
助成の申請、医療費控除、加入している保険の給付。あとから必要になる場面が必ずあります。封筒を1つ決めて、そこに全部放り込むだけでいい。判断力が落ちている時期に分類しようとしないことです。家計の整え方は双子育児の家計管理、公的支援の全体像は双子家庭が使える公的支援にまとめています。
・子ども医療電話相談「♯8000」……休日・夜間、子どもの症状にどう対処すべきか、受診したほうがよいか迷うとき。小児科医師・看護師に相談できます(受付時間は都道府県ごとに異なります。厚生労働省のページに都道府県別の一覧があります)
・児童相談所相談専用ダイヤル 0120-189-783(いちはやくおなやみを)……24時間・通話料無料。虐待の相談だけでなく、子育ての悩みそのものをかけていい番号です
・よりそいホットライン 0120-279-338(福島県からは 0120-279-226)……通話料無料。暮らしの困りごとや、つらい気持ちを聞いてもらえる窓口です
・入院中の子どものことは、まず病棟の看護師・主治医へ。付き添いの環境や制度のことは医療ソーシャルワーカー(相談室)という窓口もあります
我が家の話:意識が飛びそうだった付き添いと、それでも妻のほうがきつかった
正直に書きます。
双子が喘息で入院したときの付き添いは、本当に意識が飛びそうなほどきつかったです。眠れない。まともに食べられない。子どもは不安がる。頭は働かないのに、判断は求められる。あの感覚は、9年経った今でも思い出せます。
そして、これも書いておかないと嘘になります。妻のほうが、もっときつかったと思います。
妻は元看護師です。医療の現場を知っている側の人間で、病院という場所に慣れているはずでした。それでも、自分の子の付き添いはまったく別物だった。慣れているかどうかの問題ではないんです。親として付き添うということが、そもそも重い。
私はあのとき、妻に「大丈夫?」としか言えませんでした。今なら、言うべき言葉が分かります。「何時から代わる。それまで寝てて」。
心配より、交代です。付き添いに必要なのは、励ましではなく人手でした。
そしておばあちゃんは腱鞘炎になった。家族全員が、それぞれの場所で削られていた。あの入院を振り返って思うのは、「よく耐えた」ではなく「体制が足りていなかった」ということです。耐えた話にしてしまうと、次も同じ形で耐えることになります。
だからこの記事は、根性の話を一切書きませんでした。双子の入院付き添いは、気持ちで乗り切るものではなく、人を割り当てて回すものです。
よくある質問(FAQ)
Q1. 双子の片方が入院。もう1人は誰に見てもらえばいい?
まず頼れる人を全員書き出してから、時間帯で割り当ててください。配偶者・祖父母・親戚に加えて、ファミリー・サポート・センター、自治体の一時預かり、病児保育(事前登録が必要な自治体が多い)が候補になります。登録が要る制度は、必要になってからでは間に合いません。落ち着いている時期に登録だけ済ませておくのが、双子家庭では本当に効きます。
Q2. 付き添いは必ずしないといけないの?
付き添うかどうかは、医師の許可を含めて病院側と決めることです。制度上は、入院中の看護を行うのは病院の看護要員であり、家族の付き添いが看護を代替してはならないとされています(本文の引用のとおり)。実際には子どもの状態や病院の方針で判断が変わるので、「続けられるか不安です」と正直に病棟へ相談してください。無理を隠すほうが、結果的に全員のリスクになります。
Q3. 付き添いがきつすぎて、涙が出ます。おかしいですか?
おかしくありません。睡眠が細切れになり、食事も不規則で、常に人の目がある環境。これは性格ではなく状態の問題です。実態調査でも、困りごとの1位は「十分な睡眠が取れない」でした。まず交代です。交代要員が今どうしても作れないなら、病棟の看護師や医療ソーシャルワーカーに「限界です」と伝えてください。伝えるのは、弱さではなく報告です。気持ちのほうが限界に近いときは双子ワンオペの限界は気合でなく人手不足も読んでみてください。
Q4. 残ったほうの子に、入院のことをどう説明すればいい?
事実だけを、短く。「◯◯は病院にいる」「先生が診てくれている」「帰ってくる」。分からない見通し(何日で帰る、など)を勝手に約束すると、守れなかったときに子どもの不安が増します。「いい子にしててね」と我慢を求める言い方は避ける。代わりに、生活の順番をいつも通りに保つほうが、子どもは落ち着きました。
Q5. 上の子・下の子を病院に連れて行ってもいい?
病院ごとのルールなので、必ず事前に病棟へ確認してください。きょうだいの入室可否、年齢制限、時間帯、感染症の流行状況によって扱いが変わります。連れて行ってから断られると、子どもにも余計な負担がかかります。電話1本が最短です。
Q6. 入院が続くと、仕事はどうすれば?
見通しを盛らず、連絡の頻度だけ約束するのが一番信用されます。「退院日は未定です。明日の朝また連絡します」で十分。使える制度(有給、子の看護等休暇、時間単位取得、在宅勤務)は勤務先で異なるため、元気なうちに就業規則を一度確認しておくのが最良の準備です。
まとめ:付き添いは、耐えるものではなく割り当てるもの
- 付き添いは制度上「病院の看護の代わり」ではない。呼ぶべきときにナースコールを押していい
- 2024年度から、付き添う家族の食事や睡眠環境への配慮が国の資料に明記された。設備のことは聞いていい
- 双子家庭は病院側と自宅側の二正面。最初にやるのは荷造りではなく人の割り当て
- 交代は「気づいたほう」をやめて時刻で切る。決めるのは、誰が・いつ・何を渡すか・自宅側の担当・全員が休む日
- 残ったもう1人には特別なことを足さず、いつも通りの順番を守る。園と学校には一言伝えておく
- 祖父母に頼むときは抱っこを一手に引き受けさせない。うちはこれで腱鞘炎になった
- 親の睡眠と食事は工程。付き添う家族の困りごと1位は「十分な睡眠が取れない」
- お金は①自治体の子ども医療費助成 ②高額療養費 ③領収書を全部保管の順で確認
入院の付き添いは、終わってしまえば「大変だったね」の一言になります。でも、渦中にいる人にとっては、今日の夜をどう越えるかの話です。
耐えられたかどうかで自分を採点しないでください。足りていなかったのは、あなたの根性ではなく人手のほうです。
マイペースにいきましょう。
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参考・出典(2026年8月16日確認)
- 厚生労働省 中医協 総-5「入院患者の家族等による付添いに関する実態調査概要について」(令和4年8月31日) — 付き添いの困りごと(睡眠52.9%・他の家族の世話47.1%等)、付き添い者の続柄、療担規則第11条の2および施設基準通知の引用元
- 厚生労働省「令和6年度診療報酬改定の概要(医科全体版)」 — 小児入院医療管理料における「付き添う環境への配慮」の規定
- こども家庭庁 令和6年度「こどもに係る医療費の助成についての調査」 — 全都道府県・全市区町村で実施(令和6年4月1日現在)
- 厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」
- 厚生労働省:子ども医療電話相談事業(♯8000)について(都道府県別の受付時間一覧あり)
- こども家庭庁:児童相談所虐待対応ダイヤル「189」について(児童相談所相談専用ダイヤル 0120-189-783 の案内を含む)
- よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター)
- こども家庭庁:ファミリー・サポート・センター(子育て援助活動支援事業)
※制度の内容・金額・対象は改正されることがあります。実際の適用は、お住まいの市区町村・加入している健康保険・入院先の病院にご確認ください。付き添いの可否や方法、面会のルールは病院ごとに異なり、本記事は医療上の判断を行うものではありません。
筆者は、一卵性双生児のサクラとモモを9歳まで育てている現役の双子パパ部長です。本記事は、双子の片方が入院したときに家庭で同時に立ち上がる「付き添い」と「残ったもう1人のワンオペ」をどう割り当てるかについて、我が家の経験と公的機関の一次情報をもとに整理したものです。病状・治療・付き添いの要否に関する判断は、必ず主治医と入院先の指示を優先してください。
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※あくまで楽しむためのお遊び診断です(科学的根拠はありません)